＜2004.04.21　続き＞

　TGVで3時間ほどで、パリ・リヨン駅に到着。ホテルは駅のすぐそばにとっていた。こちらも、ネット接続が部屋からできるという条件のホテルだ。今回の旅行、ホテルはすべてその条件を満たすところを、日本から予約していた。すごく便利になったなあと思う。
　チェックインしたあと、パリ南東部のクール・サンテミリオンという地区に行く。新しくできている小さなショッピング・ゾーンで、昔はパリに運ばれてくるワインの倉庫街だったとか。サンテミリオンといえば、ボルドーのワイン地域の名前だ。
　小さな店がいくつもあったが、建ち並ぶ煉瓦造りのワイン倉庫を改造して作られたものである。マルチ・コンプレックスの映画館もある。ベルシー公園のすぐ近くだ。
　ここで地ビールを飲みながら、軽い昼食をとった。地ビールは、こくがあってなかなか美味しい。その後、いくつかのお店を覗いたけれど、ここでもやはりマンガ＆キャラクター・ショップがあった。さすがに、南仏でかなり仕入れていたので（？）、見るだけとなったけれど、どこにでもこんな店が多くなったなあと思う。人気はやはり韓国人の女の子のキャラクターだけれど、ゴルゴ13似顔のマドロス・キャラ（？）も人気なようで、これも南仏でもパリでも、Tシャツを始め、文房具などのたくさんのグッズを見かけた。こちらはマンガ絵本のキャラクターのようだ。もちろん、ベティ・ブープのTシャツなども置かれていた。
　夕食は、リヨン駅の近くにあったビストロに行く。海鮮料理が名物のようで、店先で貝や魚、牡蛎を売っていた。パリならではの光景だ。牡蛎が半ダース付いた定食を頼む。美味しかったが、やっぱりユーロ高のせいか、ちょっと高いと感じたな。ワインは、白のミュスカデ、魚介料理にあわせる定番です。これは抜群に美味しかった。

＜2004.04.22＞

　朝、ホテルから歩いていけるバスティーユ広場で開かれているマルシェに出かける。果物、肉、チーズなどの食料品が主なようだったけれど、観光客用のグッズや中古品、アクセサリーの露店なども少しあった。食べ物はどれも美味しそうだったな〜……って、マルシェじゃ食べ物ばかりを見ているわね、私。
　今回も、パリではルーブル美術館にもブランド・ショップにも行かず、お土産買い＆趣味の品買いに費やすことにした。だが、お店が開くのは11時頃からなので、その前にピカソ美術館に行った。ピカソの作品をこんなにたくさんに見られるのは、やはりパリならではでしょう。
　夫の趣味で、1軒、パズル・ショップに寄る。あらかじめネットで所在を調べていたのだが、ここで夫はすご〜く買い物をした。もちろん、パズルばかり。パズルといっても、ジグゾー・パズルではなく、頭を使うパズルだ。いや、ジグゾーも頭を使うのだろうけれど、ルービックキューブとか知恵の輪とか、からくり箱とかいった類である。これらはかなり高価なものが多いのだが、まさか免税ができるほど買うとは……。
　今まで私はデタックスなるものをしたことがなかったのだが（ブランドとか、高価なワインとか、買ったことがないものね〜）、初めてしたデタックス手続きが、玩具になるとは、いやはや、わが家の事情をよく表している。まあ、今後もブランド品を買うことはないだろうけれど。
　そのあとは、私がネットで調べて見つけたベティ・ブープの洋服を売っている店に行ってみた。ところが、住所を片手に探して見つけたのだが、入ってみると、何だか様子が変……？　ショーウィンドはきれいに飾られていたが、中に入ると、服がわんさか吊されている。同じ服が何十着も。まるで倉庫みたいだ。お店の女性がやって来て、「何か手伝いましょうか？　英語が話せる人を連れてきましょうか」と言ってくれたが、「見ているだけですから……」と断りながら、ベティ・ブープの服を探す。けれど、どこにもそんなものはない。「あらま、そう？　どうぞ、自由に見てね。でも、手伝う人を呼んでくるけれど」とか言われているうちに、段ボールを運んできた男性が「これなんか、どう？」と服を一着、持ってくる。「私に？」と服を身体の前に合わせてみると、その男性が「あらら？　姉ちゃん、自分の服を買いに来たの？」てなことを聞いてくる。「そうだけど？」「ここじゃ売らないよ。ここは、大量に買うブティック用だよ」。え、えっ？　「ここらへんの店は、みんなそうだよ。1着とかって売らないよん。個人客お断りの店ばっかりだよん」。……な、なんと、私はパリの問屋街に紛れ込んでいたのだ！
　「おまえ、どうやってこの店見つけたんだ？」と夫は聞く。「いや、ネットで会社の住所を調べた」と私。「つまり、直接会社に来たのか？！」「いや、住所、そこしか書いてなかったから……」「まさか、広島でも問屋からベティ・グッズを買って帰ってきたと聞いたが、パリでもそんなことをするとは……」と、すっかり呆れられてしまいましたわ。
　結局、ベティ・ブープの服などまったくなかったので（前年の型だったのかしらん？　今シーズンは止めたのかもねん？）、早々に引き上げました。でも、もしあったら、広島と同じように交渉して買っていたかもねん……って、すごい執念ね。
　その後、ベトナム料理店でお昼を食べたあと、セーヌ河畔の古本の露店に行き、またも夫がネットで見つけた別のパズル・ショップに行く。夫はここでもいくつか買っていたようだ。ネットの発達で、知りたい情報がすぐにわかるけれど、たまにこういった間違いもあります（笑）。