【本日のHHH　2007.06.26】
ク リス・ベノアは家族の緊急事態でPPVを欠場するとの報道がWWEからあり、こういった言い回しは、ご家族のどなたかにご不幸があったのでは、と推察して いたのですが、WWE.comは、クリス・ベノア、夫人のナンシーさん、7歳の息子のダニエル君が、アトランタ・ファイアットビルの自宅で遺体で発見されたと発表しまし た。ベノアは40歳でした。
　ベノアから最初は電話があり、「遅いフライトでPPV会場に行く」とのことだったけれ ど、その後「家族が具合が悪く、行くことができない。妻と息子が血を吐いている」との連絡があった、という話。その後、WWEはベノアと連絡が取れなく なったので、アトランタ警察に連絡を取り、午後2時半頃警察がベノアの自宅に行き、3人の死体を発見したとの話。
　グレゴリー・ヘルムズによると、ベノアは木曜日に、「首の状態はどう？」と電話をかけてくれていたとか。手術後、毎週電話をくれていたそうです。
　ベノア事件の続報……。AP通信によると、警察は週末の間にベノアが妻と息子を殺し、月曜日に自殺したと考えているとのこと。ナンシーさんは、リビング・ルームで発見され、土 曜日に死亡したと考えられ、ダニエル君は彼自身の寝室で発見され、日曜日に死亡したと考えられているようです。クリス・ベノアはトレーニング・ルームで発 見され、月曜日に死亡したと考えられているようです。
　ベノアは土曜日のボーモントのライブ・ショー、日曜日のヒューストンでのPPVを、家族の緊急事態とのことで欠勤しました。日曜日朝には奇妙なメッセー ジを友人たちに送ってきたようで、友人がWWEのために地区担当をしているリチャード・ヘリングに連絡、ヘリングがファイアット郡保安官にベノア家の様子 を見てほしいと要求、警察が行って、遺体を発見したとのこと。ベノアの自宅は隣家から60メートル以上離れていて、石垣と2重の鉄扉があり、2匹のジャーマン シェパードが住居の周りを徘徊していて、警察は内部に入るのに苦労したようです。住居内で遺体はすぐに発見され、午後4時にWWEに連絡が入ったとのこと。
　ベノアには前妻との間に2人の子供たちがいて、現在カナダ在住。

【本日のHHH　2007.06.27】
　ベノアは自宅トレーニング・ルームで発見され、妻はオフィス（自宅）で、息子は 2階の寝室で発見されたとのこと。
　ベノアは日曜日朝にレスラーたち（チャボ・ゲレロと思われる）やWWE職員に携帯メッセージを送り、それがおかしかったので、注意を呼び起こし、WWEが地元警察に連絡を取ったとか。警察が到着した時は門は閉じられ、犬は庭で走っていて、無理に 侵入した形跡はなかったとのこと。
　ベノアの夫婦関係は困難な状況にあったとの話もあるようですが、家庭内暴力で警察が出動した記録はないとのこと。5年以上ベノアの運転手をしていたジミー・バズエル氏は、「いつも幸せそうな家族に見えたよ」と語る。
＊警察の記者会見での発表のまとめ。
　警察はクリス・ベノアが妻と息子を殺して自殺したと結論付けた。遺書は発見されていない。
　検視結果では、クリス・ベノアは金曜日に妻を絞殺。遺体は2階のファミリー・ルームで発見され、手足を縛られ、タオルで巻かれていた。頭部下に出血は見 られたものの、それ以外は争った形跡はなし。その後、息子を彼の2階の寝室で殺害（窒息死）。自身は土曜日遅くか日曜日早くに、地下のトレーニング・ルー ムで首を吊った。遺体はトレーニング器具の滑車に吊られていた。ナンシー、ダニエルの遺体のそばには聖書が置かれていたが、死体を隠そうとした形跡はな い。
　警察は合法的な処方箋薬多数、及びステロイドを発見した。
　家庭内暴力の通報はなかった。
　2003年5月にナンシーさんが離婚請求をしている。理由は家庭内暴力だった。しかし、2003年8月に撤回されている。
　クリス・ベノアは一度飲酒運転で逮捕されている。
＊いくつかの噂です。
　ベノアに近しい人たちによると、最近、ベノアの様子がおかしかったとか。ただし、ステロイドの副作用による激怒ではなく（ステロイド性興奮は48時間以 上は続かないとか）、1年ほど前にパラノイアになり、誰かに尾行されていると考え、ナンシーを外に出そうとしなかったとか。
　ESPNのニュースによると、ダニエル君の腕には注射針跡があり、子供が小さいと考え、成長ホルモンを供給されていた可能性があると、検事が語ったとか。
＊2007年4月10日に実施されたWWEの健康チェックのドラッグ検査結果では、ベノアは陰性だったと発表。
＊オルバニー州検事は、クリス・ベノアは昨年、不法なステロイド・ネット販売で調査を受けている南フロリダの会社の顧客だった、ステロイドと処方箋が家から見つかったと発表。
＊ベノアの息子はフラジャイルX-シンドロームと言われる遺伝子の状態だったと、カナダ人パム・ウィンスロープが発言。軽い精神遅滞を起こすX遺伝子の問題だそうで、 彼女の子供も同じ症状とか。5年ほど前に支援団体を作ろうとベノアに連絡を取ったところ、協力を断わられたとのこと。
＊WWEが発表したベノアからの連絡状況と対応。
　23日午後、ベノアから妻子が病気でハウスショーに行けないと連絡が入る。WWEマネージメントは、PPV会場のヒューストンまでのフライトを取り直し、彼に連絡を入れるも、コンタクトが取れなかった。
　24日朝3時51分から3時58分の間に、WWEの関係者に5回携帯メッセージを送って生きている。2人の関係者の元に、ベノア自身の携帯電話から発せ られたものが2度、現住所、「犬たちはプール側に閉じこめている。ガレージ側のドアが開いている」といったメッセージ。2人の関係者の元にナンシー・ベノアの携帯電話か ら発せられたものが2度で、住所。最後は1人の関係者の元に、ナンシーからの携帯で住所。
　日曜日にWWEはベノアとコンタクトを取ろうとしたが、取れなかった。月曜日12時30分に携帯メッセージのことを知り、WWEはファイアットビルの保安官と連絡を取った。午後4時、警察からWWEにベノア家の状況の連絡が入った。
　ライブ・ショー中止の決定は午後4時から5時までの間に為さねばならず、企業のポリシーと限られた情報のために、WWEはクリス・ベノアの追悼番組放送を行った。このような状況となったので、WWEはクリス・ベノア追悼をオンエア、WWE.comから削除した。

【本日のHHH　2007.06.29】
　クリス・ベノアはカナダで密葬されるだろうと、ベノアの父マイケル・ベノア氏は語る。ナンシーとダニエルは、ナンシーさんの両親の住居地フロリダで葬儀が行われ埋葬されるだろうとのこと。二人はジョージアで火葬になるようです。
　ベノアの主治医アスチン医師は、患者に過剰薬物投与したことで2001年に一度免許停止になったと報道されています。
　色んな人が色んなことを語っていますが、久し振りなのでクリス・ジェリコがナンシー・グレイス・ショーに出た時のコメントを。
「まるで二人の男の話のようだ。人生の最後に恐ろしい狂気に狩られたクリス・ベノアと、俺が一緒に旅行していて、愛していて、親友の一人であり師であり兄 弟だったクリス・ベノア。15年間知っていたベノアと、最後の2日間の狂気のベノアが、まったくわけがわからない。温厚で礼儀正しく、人間的にもプロとし ても影響力のあった人物が、どうしてあんな恐ろしいことをしたのか、理由を見つけなければならないと思う。ステロイドの副作用というよりも、もっと深いも のが あったんじゃないかと思う。長年の間に深い暗い問題を抱 えていって、厳しい心理状態になって、あんなことを引き起こしたのかもしれない。
　彼の子供の問題については知らなかった。ベノアは沢山の同僚にポジティブな影響を及ぼしていたから、彼をまったく知らない人たち、レスリングを知らない 人たちにも知って欲しい。彼はすごく静かな男だったけど、隠遁者じゃなかった。自分のことは自分でやっていたけどね。俺が怒って誰かをぶちのめそうなんて 思った時、止めてくれるのが彼だったさ。彼の息子の状態についちゃ、納得できる。でも、彼の両親ですら、知らなかったかもしれない。ベノアが秘密にしてお こうと思ったら、誰もそれを知ることができないさ。友人、同僚、ボスですら、知ることができなかっただろう。でもフラジャイルX症候群の症状を知って、ダ ニエルに当てはまるとわかった。社会性の欠如、目を合わせることができない、すごく恥ずかしがり屋で、手足をばたつかせ、耳と頭が少し大きかった。2年前 のレッスルマニアで会った時、2歳半の子供でもダニエルよりよく喋った。俺は彼が父親似で静かで人見知りするんだと思ってたけどね。
　ベノアがロウからスマックダウンに移った時は、ミッドカードに下げられたけど、ECWに行ったらチャンピオンになっただろうし、若手を教育する役もあったはずだ。決して格下げじゃなくて名誉なことだと思ったと思うよ。
　問題を抱えていたんだろうけど、深く隠していて、誰にも見せちゃいなかった。ステロイドやレスリングが問題じゃなくて、こんな残酷なことを起こした精神 的な問題は何だったのか、見つけることが大事だと思う。俺はクリス・ベノアが好きだ。彼がしでかしたことを憎んでるよ。ベノアは子供たちは愛してい て、僅かな時間が取れれば子供たちに会いに帰っていた。だから理解できないんだ。ステロイドのせいだとは思わない。何年もの間積み重ねられたことがあっ て、彼の人生の大事なものを奪い去ったんだと思う。
　WWEのドラッグテストは独自に実施され、ランダムなものだ。引っかかったら、罰金を科せられて謹慎処分になる。本当の厳しい薬物検査だよ」
　スティーブ・オースチンの前妻デボラが、フォックス・チャンネルで『レスリング業界はステロイドにまみれている」と批 難。オースチンに殺されかけた、ステロイドによる激昂とアルコールのせいだ、オースチンはトップスターだから何も言うなとWWEから言われた、WWEはス テロイド問題を無視していると批判。
　ベノアの自殺現場には、空っぽのワインの瓶と空っぽのビール缶10缶が転がっていたとの報道。
＊ベノア事件の時系列。
　6月23日午後3時30分、チャボがベノアから「寝過ごして飛行機に乗り遅れ、ショーに遅れる」との留守番メッセージを受け取る。 彼が掛けなおしたところ、「疲れていてグロッキーなんだ」と、ベノアからメッセージを確認する発言がある。同時に「I love you」というその場に相応しくない言葉を聞く。奇妙に思って掛けなおしたけれど、ベノアは出ず。ベノアから掛けなおしの電話があり、「飛行機会社に予約 を取り直していたので電話に出られなかった。ナンシーとダニエルが食中毒になっている。ストレスの多い一週間で、グロッキーだ」との言葉を聞く。
　1時間後、ベノアの旅行仲間がヒューストン空港からベノアに電話。「ナンシーとダニエルが血を吐いている。フライトを変えたので6時半にヒューストンに着く、先にボーモントのショーに行っていてほしい」とベノアが答える。
　午後5時35分、ベノアはWWEオフィスに電話をかけ、ナンシーとダニエルが食中毒であり、ダニエルが血を吐いたのでナンシーと共に病院にいると語る。遅い飛行機で行くのでボーモントのショーには出られるだろうと語る。
　午後6時10分、WWEオフィスはベノアに電話し、直接にヒューストンに行くように指示。
　6月24日午前3時53分から数度に渡り、ベノア、及びナンシーの携帯電話から奇妙なメッセージが2人の同僚に送られてくる。その間WWEオフィスはベノアと連絡を取ろうと努める。アトランタ近郊の病院を探すも、ベノアとは接触できず。
　6月25日12時30分、2人の同僚が奇妙なメッセージを知りWWEに報告。15分後、WWEオフィスはアトランタ警察に連絡。
　ベノア宅に入った警察は、2階のファミリー・ルームでナンシーの遺体、子供部屋寝室でダニエルの遺体、地下のトレーニング・ルームでベノアの遺体を発見。午後4時にWWEに連絡。

【本日のHHH　2007.07.01】
ベノア事件、ステロイド問題と共に浮上しているのが、クリス・ノウインスキーがかつて語っていた（今でも危険性を説き続けている）脳震盪症候群。クリス・ベノアの脳が その影響でダメージを与えられていたという説がありますが、それを検査するのは不可能ではないかという話。ベノアの遺体発見が死後1日以上経っていて、高温化で置かれていてためとか。
クリス・ジェリコはフォックス・ニュースにも登場。
「彼のレスリング・スタイルはタフでハードなもので、レスラーはみんな尊敬していた。身体に被害はあっただろうけど、それを見せなかったよ。俺より年上だ し、スタイルから考えても、俺よりずっと被害があっただろう。レスラーからもファンからも愛されていた。子供を愛していて、僅かな時間でも飛んで会いに 帰ってたから、こんなことが起きたとは信じられない。起こったことと、リングやロッカー・ルームでみんなから愛されていてた人物のギャップがあまりにも大 きく、WWEは家族みたいなものだから、誰もが狼狽しているんだ。
　原因はわからない。でも、色々なものが重なったんだと思う。ステロイドはその一つの可能性はあるだろう。ステロイドだけのせいにするのは単純で、それだ けじゃないと思う。たくさんの精神的、心理的な問題を抱えていたと思ってる。見つけられたらいいと願うが、わかることはないかもしれない。WWEのドラッ グ検査はランダムで、外部団体が実施している。4月の検査じゃベノアは陰性だった。俺がレスリングから離れられてハッピーかって聞かれたら、いいや、って 答えるよ。プレッシャーに溢れたライフスタイルだけど、ファンを楽しませる立派な職業だし、WWEっていう愛情深い家族の一員なんだ。ステロイドやドラッ グは、まったくレスリングに必要ない」

【本日のHHH　2007.07.06】
ア トランタのFoxチャンネルで、ベノア家の友人たちが語ったようですが、おかしなところはまったくなかったとのこと。隣人のジェームズ・ロビンソン氏は、ベノア 家と独立記念日を過ごす予定だったとか。ロードから帰ったらその週に電話をすると言われていたようで、「あれ以来ずっと彼との会話を考えているが、何もお かしなこと、特別なことはなかった。普通の会話だった」と語る。ジョージ・ディラード牧師はナンシーとダニエルに教会のミサで会ったようで、ナンシーが深く 信仰に傾斜し始めていたと語ったようです。信仰の話についてはしたけれど、結婚問題の話はしなかったとのこと。ベノア家から悲劇は感じられなかったとの話。

【本日のHHH　2007.07.07】
ミック・フォーリーはロングアイランド・プレスで語る。
「みんな簡単な答えを見つけたがる。だけど、そんなのはありゃしない。ステロイド？　確かに、ベノアは使っていたように見える。だけどステロイドがこの悲 劇を生み出したんだったら、色んなスポーツ選手が何十年間も使っていたんだから、似たような悲劇がもっと起こったんじゃないのか？　スケジュールがハード だから？確かに、プロレスラーはハードなスケジュールでやってる。だけど俺の友人が指摘したんだが、元警官（かな？　あたしゃ、この事件をよく知らないも んで）のボビー・カッツJrが、妊娠中の婚約者を殺した時、誰も彼の仕事と事件を結びつけなかったじゃないか。彼の仕事だって、ストレスの多いものなのに ね。燃え尽きたのなら、休暇を申し出る。クリスだってそうやったし、俺もそうした。WWEのスケジュールが大変なのは間違いないよ。でもハードな仕事を2つの 殺人と結びつけるのはおかしい。責任があるのはクリス・ベノア自身なんだ。彼の行動を雇い主や仕事に結びつけるのは、間違ってる。野球の問題が起きた時 は、みんながスポーツを救おうとしたのに、レスリングの時はコメンテイターみんなが糾弾してる。WWEは子供たちに対して、長い間沢山のチャリティを 行ってきた。みんながそれを名誉なことだと思ってるし、実際に子供たちの顔に微笑みを運んできたんだ。レスラーとほんの少しでも会ったなら、彼らが熱心に チャリティに取り組んでるってわかるさ」
ブル・ブキャナンはClubWW1オーディオ・ショーに登場。
「クレージーな週だった。本当に起こったことが何なのか、まだ見えてない。ただ、これがレスリング業界最悪の事件だと思う。もちろん、関わった家族の人た ちとってはそうだ。だがビジネスという観点から見ても、業界最悪の事件だ。俺にはクリスに起こったことがわからないし、まだ驚いているし、間違いじゃない かと思うほどだ。わかっているように語ることはできない。もちろん、彼を許したり弁護したりはしない。だけど、彼は友だちの一人だった。お互いに家族を 知っていた。最近じゃないが、俺のワイフはナンシーとも話したことがある。俺の息子が、もしレスリング界に入りたいっていったら、クリス・ベノアを師事し ろって言っただろう。クリス・ベノアが業界で最もプロフェッショナルな男の一人だったってことは、疑いの余地がない。彼の最後の3、4日間についちゃ、 誰もわからないだろう。だが、それ以前は、クリス・ベノアは立派な男だったし、今でも俺は誇りを持って友だちだって言えるよ」
ク リス・ベノアにアスチン医師を紹介したのは、故ジョニー・グランジだという噂。ベノアの自宅からは50マイルほど離れているクリニックのようです。警察は グランジの2006年死亡事件についても、アスチン医師のカルテを調べているとかいう噂。死亡原因は冠状動脈閉塞と病的肥満と結論 付けられていますが、医師は大量の薬品を処方していたとかいう噂。
ナンシー・ベノアの遺族は、ナンシーとダニエルを記念して、虐待されている女性や子供たちのための基金を設立。ナンシーとダニエルの葬儀は7月14日に行われますが、贈り物、弔慰などは、その基金となります。寄付も受け付けています。

【本日のHHH　2007.07.08】
ク リス・ベノア事件、カナダのSlam Sportsは、忘れてはいけないナンシー・ベノアということで、彼女について取り上げています。
　ナンシーの2番目の夫ケビン・サリバンは「彼女はいい人間だった。俺たちは単に別れたんだ。いい人間で、愛情深くて、きっといい母親だったに違いない よ」と語る。レスラーでブッカーでもあった彼と、12年間結婚生活が続いたようですが、彼がナンシーをベノアのマネージャーにしたことが、二人の恋が始 まった一因とか。
　ナンシーの最初の夫はジム・ドース氏。同じ高校の出身で、卒業後すぐに結婚したとか。結婚生活は長くは続かなかったようですが、2000年にダニエル君 が生まれた時に連絡を取ったとの話。レスリング・ファンで、ナンシーと一緒にフロリダで毎週レスリングを見に行っていたそうです。カメラマンが最前列にいる ナンシーの美しさに注目し、写真を撮り始めたのが、彼女がレスリング界に入るきっかけ。レスリング界でサリバンと出会い、恋に落ち、ドース氏とは離婚します。
　その時のカメラマン・ビル・オッテン氏は、ナンシーとずっと交流が続き、クリス・ベノアとも交流があったようで。「クリスはいい男だったよ。いつも握手 して、ナンシーについてちょっと話をした。死の2週間前にも話したけど、まったく兆候はなかった。この悲劇はホラー映画のようだ」とは彼の弁。
　なお、ナンシーは2003年にベノアに対して離婚を申請していますが、3ヶ月後に棄却しています。離婚理由は家庭内暴力で彼女や子供が危険に晒されてい るというもので、子供の養育費を求めたという噂。

【本日のHHH　2007.07.09】
ウイリアム・リーガルはイギリスのデイリー・スター・ニュースでクリス・ベノア事件について語ったようです。
「クリスと私は、ビジネスに敬意を払わない若手を教育する口うるさい年寄役でしたよ。ロッカールームをよく一緒に見回りしまし た。でも、クリスとは、彼が望んでいる条件での友だちでした。彼の行動について、私が合理的に考えられる唯一のことは、彼は目的を失ったということで しょう。私自身も過去にそうで、すべて停止してしまったことがあるのです。可哀想な人間が怒りでナンシーを殺してしまって、子供が一人で育っていかなけ ればならなくなったと思って殺してしまった、と考えることしかできません。彼の最後の2日間に起こったこと以外は、私はクリスのすべてを覚えていたいです」自身 もドラッグの経験で自暴自棄になったことがあると語っていたリーガルでした。そういえば、チャボ・ゲレロが、「クリスは俺を家に招いてくれたことがあったん だけど、彼は誰に対してもそんなことをしたことがなかったから、すごく嬉しかった」と語っていたことがありました。

【本日のHHH　2007.07.12】
ベノア事件、ベノアの主治医アスチン医師の弁護士は、医師がベノアにステロイドを処方したという証拠はないと主張。ステロイドの副作用による症状 に対するホルモン療法をしただけとのこと。2004〜2005年に遡っても、ステロイド処方をしたという証拠は見つからなかったと主張。また、亡くなった ダニエルの腕に注射跡があったという報道ですが、医師はそれにはまったく関わっていないとのこと。

【本日のHHH　2007.07.13】
ベ ノア事件、現役レスラーたちが色々と自身のHPやブログで語り始めました。
マット・ハーディ、グレゴリー・ヘルムズ、エリック・ビショフ、ケネディなどが、語っていますが、要点 は同じ。乱暴にまとめると、ベノア事件は個人的なものなのに、それをレスリング界の問題だとすることに腹が立つ、何の関係 もない過去の個人的な事件と、今回の個人的な事件を結びつけている、TVに出て語っているレスリング関係者たちは、過去の遺物であって、彼らの時代とはは るかに変わってきているのだ、とのこと。
もっとも、 ステロイドではなく問題は鎮痛剤（ソーマと呼ばれるもの）の過剰摂取だという意見を言っているのが、テリー・ルネル、元 ディーバでゴールダストの元奥さんです。「みんなキャンディのようにソーマを摂ってたわ。一度なんか、13錠摂った後で死に かけたスーパースターを見たのよ」とのこと。それに関してWWEは、「WWEはドラッグやステロイドの乱用に反対している。20年に渡って問題に取り組 み、最初のドラッグ・テストは87年に設けた。2006年には健康プログラムを作り、ステロイドと薬物問題に取り組んでいる。少数の人間がWWEの外で 行っている行為に関しては考慮することができない」とのこと。
ラ ンス・ストームがESPNで比較的まともなことを言っています。WWEの薬物検査は確かに完璧なものではない。だが何人かは、本当に医療的に必要だ から摂取しているのではなく、鎮痛剤や薬物は必要だと長く信じられていたことから摂取していて、ロードで大変だからということを言い訳にしている のだ、とのこと。
ベノアの主治医のアスチン医師、2002年まで遡って、医療記録を捜査中という噂。 2006年に亡くなったマイケル・デュラムへの薬物過剰診療が捜査の名目のようです。3回目の家宅捜索では、段 ボール68個の書類を押収とか。アスチン医師の弁護士は「書類に目を通すのは彼らの仕事だし、すべての書類に目を通してもらうことを望む。そうすれば、医 師の無罪がわかるはずだ」と発言。アスチン医師は2500人ほどの患者がいて、週に30〜40人は診ているとか。ベノアのステロイドは医師の処方ではない と、弁護士は語る。M・J、O・Gは、医師の患者で、ステロイドの投与ではなく、鎮痛剤とメンタル・ヘルスに関する薬物療法であり、M・Jは6カ月毎、 O・Gは3カ月毎に診ているとのこと。

【本日のHHH　2007.07.14】
フロリダの共和党下院議員クリス・ステアンズ議員は、ドラッグとステロイドがプロレス界に使用されている現状について公聴会を秋に開くよう主張。「議会が 乗り出して調べるべきだ。人々の命が危機にさらされている」とのこと。議員は2年前にメジャー・リー グのステロイド問題を追求した人でもあるようです。
ケネディはFoxのOn the Recordに登場。自分は決してステロイドを使用したことがない、WWEに入団以来5回ドラッグ検査を受けたがみんな陰性だった、最近の検査は4月だっ た、と語ったようです。過去にはステロイド問題はあったが、現在はない、クリス・ベノアは4月の検査では大丈夫だったのだから、それ以後に摂取したのだろ う、エディ・ゲレロやブライアン・ピルマンの死は、過去のライフスタイルの問題であって、現在の問題ではない、WWE雇用中に亡くなったのは5人で、あと はインディ団体だ、検死がベノア事件の答えを出すとは思わない、などと語ったようです。クリス・ベノアを個人的にはよく知らなかったが、時々は一緒になっ た、師のような存在でアドバイスを求めたこともある、ステロイドに関して話したことはない、とのこと。WWEの検査は、エピテストステロンとテストステロ ンの比が1：4で、それを越えると医師の証明書がない限り謹慎になるとか。

【本日のHHH　2007.07.18】
クリス・ベノア事件の検死報告がなされたようです。
検事スコット・バラードは、今回の事件は2つの殺人と自殺と考えられているとのことで、調査はまだ進行中と発表。
検死官長クリス・スペリー博士の報告は下記。
　 ナンシー・ベノアの身体からハイドロコドン（鎮痛剤：ビコディン）、ハイドロモルフォン（ハイドロコドンが体内で作用する時に生じるようです？）、ザ ナックが発見されたが、害を及ぼすレベルではなく、治療レベルである。首の手術を受けているので、痛みのため に使用していた可能性がある。血中アルコール・レベルは0.184で、ジョージア州が定める飲酒運転のアルコール量の2倍ではあるが、死後の分解過程で影 響されている可能性があるので、彼女がアルコールを摂取したか、腐敗過程で生じたかは、確定できない。ナンシーの方がダニエルよりも腐敗が進んでいたの で、彼女が先に殺されたのは確かである。
　ダニエル・ベノアからは高いレベルのザナックスが発見される。通常の状態では子供に使用しないもので、殺害前に彼の意識不明だったろうが、死に達するレベルの量ではなかった。フラジャイ ルX症候群は検死で見つけることは不可能である。身体から摂取できた尿が少量であり、死後の分解が進んでいたため、成長ホルモン、ステロイド、その他を検査することは できなかった。ダニエルの腕にあった注射跡が何のものであるかは、わからなかった。長期間ダニエルが注射され続けた理由を、ダニエルの身体から見つけることは不可能だったし、今後も無理だろう。
　クリス・ベノアからはハイドロコドン、ザナックスが発見されたが、治療レベルである。血中アルコール反応は陰性。非合法の薬物、ステロイドは発見されなかった。唯一発見されたステロイドはテストステ ロンで、通常値の10倍以上、死ぬ前に摂取したのが明らかな値である。ただし、どれくらいの量を、どれくらいの頻度で、どれくらいの期間使用したかはわからな い。テストステロン値は、クリス・ベノアが精巣機能低下治療のために摂取していた、という発言がある。
　三者ともGHBを摂取した形跡はない。
　これらの検死結果を受けて、スペリー博士は、「唯一わかっていることは、ザナックスの値からダニエルの意識が朦朧としていたというこ とだけであり、クリス・ベノアが一定期間中にテストステロンを使用し続けていたということだけだ」とのこと。「ベノアのドラッグ・レベルは治療レベルであ り、多くの患者がこのレベルの薬物で歩いている。毒性が過剰だったということはない。テストステロンの使用が、パラノイア、憂鬱状態、激昂発作を誘発する という科学的根拠はない。テストステロンが激昂を生じるかどうかは、相反する科学的データが色々とあるので、答えることはできない。それがクリス・ベノア の態度変化に関わっていたかどうかは、科学的に証明することができない」と のこと。
　これを受けてWWEの発表は、クリス・ベノアは4月のWWEドラッグ検査の結果では、アナボリック・ステロイド、テストステロンとも陰性だった。検査以降にテストステロンを摂取したと いうのは明らかである。アスチン医師が捜査を受けているが、WWEは4月以降アスチン医師がベノアに処方したかどうかは知らない、とのこと。

【本日のHHH　2007.07.19】
　ステロイド及びスポーツ薬物の専門家トッド・シュライフタイン博士によると、テストステロンもアナボリック・ステロイドであり、10倍以上というのは、明 らかに治療レベルを超えているとのこと。スティーブ・ブラックマンも同意し、ベノアには何か精神的な問題があったのだろうとのこと。
　監察医で薬学専門家のウイリアム・モロン博士も、テストステロンはアナボリック・ステロイドで、WWEがステロイドとテストステロンを区別して発表した のは混乱させると批判。ランス・ストームは「ステロイド性激昂が原因ではないだろうが、テストステロンが精神状態に作用した可能性はあるだろう。明らかに テストステロン値が多いが、身体に作用しなくなり、段々と量が増えていった可能性がある。ナンシーの死に関しては、ステロイド性激昂があったかもしれない が、ダニエルの死は計画されたもので違っている。ステロイド性激昂がすべての原因ではないだろう」と語る。
　もっとも、ベノアの主治医アスチン医師の弁護士は、テストステロンの値は207mcg（ナノグラム）/Ｌであり、通常の男性でも150mcg/Lあるこ とがある、57グラムのオーバーは治療の範囲だ、と主張しているようです。
　ステロイドの専門家チャック・イェサリス博士も、ベノアがダニエルを殺す前に意識不明にしたということで、ステロイド性の激昂を否定。「ステロイド性激昂では、そんな行動はとらないだろう。精神的な問題だと思う」とのこと。
　なお、スコット・バラード検事は、事件に他の人物が関わっているという可能性を排除するために、DNA鑑定を要求したと語ったようです。
　ウイリアム・リーガルはFoxアトランタ・ニュースで、「クリス・ベノアは17年間知っていました。昨年、4ヶ月の休暇を取っていたのです。もし問題が あったのなら、その間に解決するなり助けを求めるなりできたでしょうに。彼から助けを求めないのなら、誰も彼を助けられないのです。薬物の 問題は、今はなきWCW時代に始まったと言えるでしょう。薬物検査はありましたが、簡単に逃れることができました」と語ったようです。
　チャボ・ゲレロはOn the Recordで語ったようで、クリス・ベノアと最後に話したのは土曜日だったとか。別々の空港からヒューストンに行き、そこで会う予定だったとか。「遅れるという メッセージを受け取ったんで、電話し返した。ちょっと変な感じがして、最後に「I love you、Chavo」って言われた。電話を切ったけど、どうも奇妙だなと思って、数分後にもう一度電話しなおした。彼はストレスのあった一週間で、上 手くいってないと言った。ナンシーとダニエルが食中毒になってる、遅い飛行機で行くと言った。
　日曜日の朝、3時53分、ヒューストン時間4時53分にメールが入っていて、彼の住所だった。彼は住居が公共地区だったんで、引っ越したところだった。 ファンが彼の家の前でキャンプなんかしていたんで、ダニエルを遊ばすことを心配していたからね。アトランタ郊外に家を買って、私書箱を使ってた。メッセー ジには彼の現住所が入っていた。どうしてそんなことを言ってくるのかわからなかったし、最初に見た時は俺も疲れてたから、数日前に送られてきたんだろうと 思った。次のメッセージが犬のことだったんで、やっぱり数日前ので、俺を拾って連れていってくれって言ってきてたんだと思ったんだ。メッセージはランダム で、助けを求めるものじゃなかった。「I love you」ってのもなかった。だから深く考えなかったんだ。で、眠って、その朝電話したけど、彼は電話に出なかった。
　クリスがPPVを休むなんてなかった。WWEは電話し続けたけど、誰も出なかった。で、オフィスの連中に奇妙なメッセージのことを伝えた。彼らは車を 送ったけど、犬がうろついていて入れなかった。隣人が知っていたんで、入ることができて、結果、発見した」と語ったようです。「クリスは感情を表すやつじゃなかっ た。すごく個人的だった。でも、俺たちはファミリーのようだっよ。すごくいいやつで、まるで人が違うみたいだ。誰かと争うこともなかった。俺がかっとな ると、「そんなことは価値がないぜ。やり過ごそうや」といつも戒めてくれてたんだ。レスリングは彼の人生だった。10歳からずっとそれだけをやりたかった んだよ」と語ったようです。

【本日のHHH　2007.07.20】
　ステロイドの専門家でWADAのメンバーであるゲリー・ワドラー博士は、ニューヨーク・ デイリー・タイムズで、「WWEの発表は矛盾している。アナボリック・ステロイドは、テストステロンの派生物以外の何ものでもない。スポーツ選手がステロ イド・パッチやクリーム、その他の巧妙な方法を使うようになっている昨今、WWEのテストは意味をなさない」と批判。
　ワドラー博士、シュライフスタイン博士（ニューヨーク・メディカル・センターのステロイド＆スポーツ 医学リハビリ医師）は、ベノアの過去のステロイド使用と薬物使用を考えると、ステロイド性激昂の可能性をたやすく捨ててしまうのは、疑問に思う とのこと。シュライフスタイン博士は「ステロイドの備蓄があり、医師が3週間ごとに10ヶ月以上にわたって処方したとなると、明らかにステロイドの乱用だ し、ステロイドの乱用は攻撃的な行動につながると証明されている。だが一つの薬物使用だけに原因を求めにくい。いくつかの薬物使用が重なっていると思う。 長年ステロイドを使用していると、ステロイド使用の兆候を押さえ、攻撃性と怒りを鎮めるザナックスとかの薬物を、同時に使用し始めるのが一般的だ」とのこ と。
　なお、検死報告ではGHBは発見されなかったとのことでしたが、GHBは尿中に8時間、血中に8〜12時間留まるだけで、それ以後は検査不可能なようです。
　ナンシー夫人の遺族は、葬儀時にジム・ロスがマスコミの前に派手に現れて（トレードマークの黒のカウボーイ・ハットを被っていたようです）コ メントしたのを、WWEの広報活動だと不快に思っているとの噂あり。それに関してジム・ロスはブログで、「WWEを代表して葬儀に参列し て欲しいとWWEから頼まれたし、進んでそうしたのだ。教会の中では帽子を脱いでいた。車から出る時に1分ほどメディアに捕まったわけで、記者会見を開い たわけでもないし、メディアに話すつもりもなかった。多くても2、3の質問に答えただけだ。葬儀後もメディアは私と話したがったが、私は拒否した。メディ アは真っ先にステロイド問題を質問してきたが、私はそのことを話すためにそこにいたわけではない。80年代から知っていた友人のナンシー、7年前に生まれ た時から知っていたダニエルに、心からの弔慰を示すために行った。私の出席が家族に不快感を与えたのなら謝罪するが、WWEの対策のために行ったのではな い。ナンシーが彼女の思い出に対する私の敬意を喜んでくれていると信じている」と批判。

【本日のHHH　2007.09.06】
クリス・ベノアの脳組織検査の結果が発表されましたが、激しく損傷を受けていて、85歳のアルツハイマー患者の脳と酷似していたとかいう話。長年に渡る脳震盪の障害と、頭 蓋骨損傷の結果だろうとのことです。40歳の正常な脳ではない、痴呆障害に苦しんでいただろうとの結論。自殺した3人のNFLプレイヤーの脳と、同じ症状を示していたとか。ベノア自身も生前、脳震盪は数えられないくらい経験していると語っていたようです。ベノ アの父マイケル・ベノアが元レスラーの助言を受け、脳組織をスポーツ・レガシー・インスティチュートのジュリアン・ベイルズ博士に渡し、検査を依頼したもののようです。マイケ ル・ベノアは、クリスの日記を発見して読み、「非常に精神的に不安定な誰かが、書いたもののような気がしたのだ」とのこと。
マイケルはステ ロイドによるものではないだろう、悲劇を起こした男は我々の知っていた人間ではないと、TVで発言。ベノアの生きている子供たちに、父は子供たちを愛して いたのだ、起きたことは彼の罪ではないと知って欲しいとのこと。ベイルズ博士も、脳障害がこの悲劇を起こしたという証拠はないが、ステロイドがこの脳障害 の要因にな るという医学的根拠はないとフォロー。ちなみに、クリス・ノウインスキーは、激しいスポーツにおける脳震盪症候群の危険性を説き続けています。WWEは、 クリス・ベノアの父が彼の息子の行動原因を追及しようとしている姿勢を尊敬していますと発表。

【本日のHHH　2007.09.07】
ベノアの脳細胞を検査したスポーツ・レガシー・インスティチュート（SLI）というのは、スポーツ選手の長期にわたる頭部外傷を研究目的とした独立医療機 関のようです。クリス・ノウインスキーが設立に関わっていました。クリス・ノウインスキーがやは り、ベノアの父と連絡を取り、脳細胞を検査することを助言したそうです。ぶつかり合うスポーツにおいて、頭部外傷によって脳に異常なタンパク質が生じ、そ れが憂鬱、痴呆、パーキンソン病症状、統一性のない行動を起こさせるということを研究しているようです。ベノアの父のマイケル氏は、「クリス・ノウインス キーが私にことの話を持ってきた時は、状況を考えて躊躇っていた。しかし度重なる脳の外傷で、運動選手が脳障害に苦しむ可能性があるとの話を聞いて、検査 を承諾した。検査の結果をSLIの医師に聞いて、損害の程度にショックを受け、息子が苦しんでいたかもしれないとわかり、非常に悲しい思いをしている。ク リスの脳の検査結果が、この症状の理解を得、あらゆる年代のアスリートたちを保護することになればいいと願っている」とのこと。
なお、クリス・ベノアが脳震盪で苦しんでいたという医療記録はないとWWEが発表したようで、それに関して元WCW/WWEのクリス・キャニオンが自身の HPでWWEを批判。「少なくとも2回、俺との試合で脳震盪を起こした。2回ともWCWでの90年代の試合で、ダイビング・ヘッドバットで引き起こし、鼻 血を出した。ロッカーに帰った時、クリスは、ヘッドバットは鼻血と脳震盪を起こさせると語っていた。クリスは1000回以上、やっていただろう。ケージの トップからやったことさえある。彼は何度も脳震盪を起こしているに違いない。脳震盪で苦しんだという記録はないというWWEの言い分は嘘つきでレスラーに 対して敬意を払っていない。WWEをボイコットするのに十分な理由だ」とのこと。