ヤン・ウルリッヒ特集です

Ullrich auf dem Weg zum Tour-Sieg 2006！
2005年8月

【2005.08.30　本日のウルリッヒ】
　T-モバイルはファッサボルトロのロレンツォ・ベルヌッチと2年契約。クラシックとグラン・ツールでの活躍を期待されています。「エースをサポートしてボトルを運ぶのは楽しいよ」と25歳のベルヌッチ。ツールで棚ぼた勝利を納めた選手です。マッツォレーニはぁ？？　ところで、どうもウルリッヒと同じくらいの身長、体重の選手を集めているような……？　これは隠密影武者戦略かもしれません（←どんな戦略じゃ？！）。山岳アシストがもう少し欲しいところ。なお、ウルリッヒはクリスチャン・ヴェルナーの残留を希望しているとの話。
　さて、ヤンは日記でプルエイのレースの感想を書いています。「3人で逃げたけど、掴まってスプリントになっちゃった。落車が嫌だったんで、スプリント争いには参加しなかったよ。今年3度目の落車は嫌だもんね」とのことです。次回頑張ってもらいましょう。

【2005.08.29　本日のウルリッヒ】
　GPウエスト・フランス・プルエイ、勝ったのはスプリントの結果、ディスカバリー・チャンネルのジョージ・ヒンカピー。ブーイング混じりで表彰を受けました。アームストロングのドーピング疑惑騒動もありますが、地元フランスAG2Rのアレクサンドル・ウソフがごく僅差で負けたことにもあるもよう。ウルリッヒは10位となり、UCIのポイントを1ポイントだけ稼ぎ、ディルーカに次いで2位となりました。「落車に巻き込まれる危険があったから、スプリントには参加できなかった」と語るウルリッヒ。「もうちょっと横に行って」というウソフの要求を受けたお人好しです（？）。ヤンは4Km手前くらいまではレベリン、モースと3人で先行していたようですが、惜しくも集団に掴まりました。「よく走ったんだけど、集団の力のほうが強く、スプリントには参加できなかった。でも今シーズンはまだ期待できるよ」とピバ監督。ヴィノクロフも一時先行して活躍したようで、ヤンとの最後のレースを楽しめたでしょう、うんうん。3位はゲロルシュタイナーのレベリンで、「ウルリッヒと一緒に行けたことがずいぶんと助けになった。ポイントを稼ぐ結果になってよかったよ」と、ゲロルシュタイナーのチーム監督談。ここでも人助けをするヤンのお人好しです（？）。これじゃ後半戦にもっと出て、世界選手権にも出たら、プロツアーのリーダー・ジャージが取れるんじゃないの？という声もありますが、リーダー・ジャージに興味はなく、ディルーカに譲るつもり（？）のヤンのお人好しです（？）。

【2005.08.28　本日のウルリッヒ】
　あらまあ、ウルリッヒはドイツ・ツアーで勝っていたかもしれない？！　Cyclingnews.comによると、ドイツ・ツアーのITT、バイクの前輪が間違った方向に付けられていたとか。メーカー側によると、勝利に大きな影響を及ぼしただろうとの話。ウルリッヒは31秒の差で2位となっています。このミスで31KmのTTでは20ワットの損失とか。T-モバイルはシマノと契約していますが、ウルリッヒだけはどんなメーカーのを使ってもよいという契約で、ツールのTT、ドイツ・ツアーのTTとも、別メーカーを使っています。メカニックはヤンのお兄さんのステファン、ウルリッヒもいつもなら入念にチェックしているはず……。二人とも、風邪で頭がぼ〜っとしていたんでしょうか。もったいない……。

【2005.08.27　本日のウルリッヒ】
　ヤンの日記はヘップナーの引退レースの話。「老獪な狐に騙されて負けちゃったよぅ〜。彼が引退するのはすごく残念。その夜は色んな話をしたよ。ストレス抜きで会えて楽しかったよ。僕はまだまだやらなきゃね、日曜日にはプルエイで走るからね」とのこと。

【2005.08.26　本日のウルリッヒ】
　「リタイアしたドイツ・ツアーが最後だなんて、寂しすぎるよぅ、ヴィノ、一緒に何か出ようよ〜」とヤンが言ったからかどうかは知りませんが、28日フランス・ブルターニュ・プルエイで行われるレースに、ウルリッヒとともにヴィノクロフが出走予定。他のメンバーは、トルスタン・ヒエックマン、マティアス・ケッスラー、ヤン・シャフラツ、クリスチャン・ヴェルナー、セルゲイ・ヤコブレフです。監督はバレリオ・ピバ。
　なお、ウルリッヒ、9月17日のGP Citta di Misanoにも走る予定が追加されたとかいう噂。チューリッヒの前にイタリアで走ることを考えていると、ウルリッヒは語っていました。今年は慰謝料＆養育費のために、まだまだ頑張ります。アディダス、スポンサー契約を復帰させてやっておくれよぅ〜。
　アームストロングのドーピング疑惑で明らかになったのは、ドイツ自転車界にはウルリッヒ擁護派と反対派がいるということ（？）。どちらも大御所らしいルドルフ・シャーピングとルディ・アルティグ、シャーピングは「ヤン・ウルリッヒこそ道徳的なツール勝利者だ」、アルティグは「アームストロングを批判している連中は、97年のヤンがドーピング陽性となったらどう言うんだ？」とか発言したとか……。この二人、ツール期間中も、ウルリッヒ擁護＆ウルリッヒ批判を行っておりましたわぁ。まあ、この問題、やはり波紋も大きいようです。

【2005.08.25　本日のウルリッヒ】
　スタイニー、長い間ヤンの面倒をみてくれてありがとう〜。でも、まだまだ面倒みてやってね（←おいおい……）。15歳で自転車を始めたトビアス・シュタインハウザー。それまではスキーをやっていて、スキーでも才能があったようです。ウルリッヒとはナショナル・チームで初めて出会いました。24歳でイタリアのチームにプロ入り、いくつかチームを変わりゲロルシュタイナーに入団、成功を収めます。ただ、病気や怪我にも悩まされました。もっとも、ウル・ファンにとって彼の一番の功績は、ウルリッヒの復帰に力を貸してくれたことでしょう！　2002年にウルリッヒが失意のどん底にいた時、電話をかけて励ましてくれたのがシュタインハウザー（【2004.10.11　本日のウルリッヒのチーム・メイト】参照）。家庭人としては、98年に結婚した奥さんのカーミラさん、2人の子供たちに加え、9月にもう一人増える予定で、家族をマスコミに晒すことを極力避けています。「仕事は仕事、家庭は家庭、プライベートは関係ない」というのが彼のモットーで、ヤンと妹のザラさんの恋愛が発覚した時も「ノーコメント、ヤンとザラの問題」という返答でした。「何でも終わる時があるさ。チームは契約更新を申し出てくれたんだけど、僕は100％できなきゃ気が済まないんだ。そして来年はもう無理だと思った。将来については、オープンに考えてるよ」とのことで、一応T-モバイルにスタッフとして残るようですが、TVコメンテイターの噂や、パパの会社を手伝う話もあるようです。「すごく残念だよ。でも、トビイの気持ちが理解できる。お金のために続ける連中が多い中で、トビイは違う。それが彼のキャラクターだ」とはウルリッヒの弁。
　引退するのはシュタインハウザーだけではなく、イェンス・ヘップナーも40歳で引退。引退後はプロライセンスを取得する新チームの監督になるようです。お別れレースにはウルリッヒも登場し、ヤクシェ、フォイクト、ヴェーズマンなどと共に最後の走行。逃げるヤクシェに、追うウルリッヒとヘップナー、ヤクシェを追い越したヤンとヘップナーのゴール勝負は僅差でヘップナーの勝ちという、実にうまいこと走りますな〜という美しい引退レースでした。「キャリアでも最高のレースさ」とヘップナー。「ようやく追い出せたよ」とジョークのヤン。「風邪はひいたままだけど、友だちの最後のレースに出られるのは名誉さ。最後は彼の偉業のせいで足が止まったよ」とのこと。1万5千人ほどのファンが詰めかけたようです。怪我でリハビリ中のアンドレアス・クレーデン、オラフ・ポラックも姿を見せた模様。クレーデンは練習を始めたとのことですが、まだギプスが痛々しそうです。
　T-モバイル移籍の噂が色々とありますが、正式発表があったのはキム・キルシェン、27歳。2年契約です。「クラシックとグラン・ツールに活躍してくれることを期待」と、オラフ・ルドヴィッヒ。

【2005.08.24　本日のウルリッヒ】
　引退記者会見、ロルフ・アルダグはリブストロングをしとるのではないか？！　ゲルマニウム・ブレスレット黄色だったりして……。
　シャンゼリゼでの勝利は、生涯に1度と思えるほどの感動だったと語るヴィノクロフ、T-モバイルのページでロシア人ジャーナリストのインタビューが掲載されています。ウルリッヒに関するところだけを適当にかいつまむと、「シャンゼリゼでの勝利は、最高の夢がかなったって感じだったよ。もちろん、3週間のツールで疲れ果ててたし、最後の1週間はナーバスになってて、眠れなかったんだけどね。チームを離れるのは、やっぱりチーム内のライバル関係にある。ヤン・ウルリッヒは来年もツールを狙うし、僕もこの数年はツール勝利を狙いたい。でもウルリッヒのいるチームじゃ、それは不可能だ。僕がヤンよりも若かったら、問題はなかっただろう。僕らは同い年だし、僕がツール勝利を狙うのに残された時間は少ない。コフィディスじゃなくてリバティ・セグロスを選んだのは、チームとしてしっかりしてるし、強いし、山岳に強い選手がいるからだ。今年チームに弱さがあったとしても、毎年そうじゃない。誰もアームストロングみたいに7度もツールを勝つことはできない。僕は2002年にはリーダーとして十分強さを見せて、ツールに勝てる実力を見せたと思ってる。今年もそんなに悪くなかったと思う。勝てないと思ったら辞めてるさ。ヤンとは何の問題もないし、彼はすごくいい人間だよ。友だちとして、彼は僕がツールに勝ちたいと思ってる気持ちをわかってくれてるし、僕の決断を理解してくれてる。これからも問題がないと思ってるよ。ヤンは2回カザフスタンに来たんだ。2度目の時に友人たちが猪のハンティングを計画してくれた。実際に猪は仕留められなかったけど、すごく楽しかったよ。2年前だけどいい思い出さ」
　さてドイツ・ツアー最終ステージ、勝ったのはスプリントの結果ランプレのダニエル・ベナッティ。このツアー2勝目。総合はライプハイマーが守り、ウルリッヒは31秒遅れの2位、3位にゲロルシュタイナーのトーチュニックと決まりました。
　ウルリッヒは日記でライプハイマーを祝っていますが、その前にレキップ紙で報道されたランス・アームストロング・ドーピング疑惑について一言「朝食の席に着いてる時に、スタッフがその話題を持ってきた。ゲロルシュタイナーのメンバーも隣にいたから、みんな驚いたよ。ニュースは広がり、ペロトンの話題はもっぱらその件だった。今の時点で僕には正確な情報がないから、判断は下せない。ただ、報道が真実なら残念だけどね。明日はイェンス・ヘップナーのお別れレースにイェナに行く。招待されたのはすごく名誉なことだ。来週はラベンズブルグの準備をして、ユーロバイク・ショーに出る予定だ。シーズンがそろそろ終わりに近づいてきたけど、ドイツ・ツアーがすごくハードで疲れが溜まってるから嬉しいよ」ってなこと。
　ウルリッヒが書いているランスのドーピング疑惑、あたしゃ何の感想もありませんが、おかげでヤンがまたも2位に終わったことからみんな目を逸らされているようで、ちょっと良かったです（いや、報道された時期が、の話ですが）。これはミステリの手法のミスディレクションであり、T-モバイルの幹部が今の時期に報道するようにと裏金を遣ったのでしょう（←違うって！）。

【2005.08.23　本日のウルリッヒ】
　ドイツ・ツアー第8ステージは31.1Kmの個人タイムトライアル。チーム・カーに乗るのはマリオ・クンマー監督とオラフ・ルドヴィッヒだとか。ルディ・ペヴナージュは乗りません。「ツール準備期間はITTの時にチーム・カーに同乗するが、ツール期間中、それ以後は同乗しないという取り決めだった」とルドヴィッヒ。「私が乗っていたら、ウルリッヒのモティベイションも違うだろうけどね〜」とペヴナージュ。でも彼はここ数日、TVのゲストで登場しているようです。もちろん、今年限りで引退のウォルター・ゴッデフロートがやって来ていることにも、一因はあるようですが。ヤンのTTウォーミング・アップでは、ペヴナージュ爺が付き添っています。
　さて、第8ステージ、もちろん今現在、ITTでウルリッヒに敵う相手はいません。当然ながら、勝ったのはウルリッヒ。これを受けて総合で2位にジャンプ・アップ、首位ライプハイマーとは31秒差となりました。明日のステージではゲロルシュタイナーが首位を守りにくるはずで、逃げを許してもらえないでしょうから、総合順位に変化はない様子。ということは、昨日遅れなかったら、やっぱり首位になっとったんかい？！　あるいはあと15KmほどITTの距離が長ければ……はああ……。「この勝利はチームにとっても僕にとっても大事だよ。ライプハイマーとの差は1分26秒だったから、逆転するには大きすぎたけど、彼とともに表彰台には登れるね（いつもアメリカ人の横かい！←いや、そういう批判が……）」とはウルリッヒの弁。
　ちなみに来年のドイツ・ツアーは8月1日から9日までの予定で、初日はデュッセルドルフでのITTになるという噂。すると、初日にヤンがイエロー・ジャージを着ることになるわけです、うんうん。予定としては、来年のツールと同じパターンですね（←そうなってくれよぅ〜〜）。
　ロルフ・アルダグは引退するという噂がありましたが、今後はスポンサー会社＆チームのために働くようです。36歳、お疲れ様です。ウルリッヒのトレーニング・メイトのトビアス・シュタインハウザーも今年限りで引退、同様に来年からチームのために働くことになるもよう。アルダグは他からもオファーがあったようですが（ツァベルと共に移籍の話？）、T-モバイルのオファーが一番魅力的だったとのこと。「37歳が近づいて、引退を考える年になった。15年間プロとしてやってきた経験を引き継げることから、この仕事に魅力を感じて引き受けたんだ。嬉しいよ」とはアルダグの弁。ツールの期間中は、TVコメンテイターの仕事もしていました。彼はブエルタに出場予定です。
　シュタインハウザーは契約延長を申し出られていましたが、「すごく嬉しかったけど、ずいぶんと考えて、受け入れるのは難しいと思ったんだ。ツールでの結果、今後いいパフォーマンスができるかどうかわからないと思った。それで引退を決意した。家族と過ごす時間が増えて、妻は喜んでるよ」とのこと。「それぞれの選手が、自分の引退時期を知ってる。トビアスのことは残念だが、尊重する。彼はチームにとってはとても助けになる人物だったし、語学力はオスカル・セビーリャやナルデッロのコミュニケーションを助けてくれた」とオラフ・ルドヴィッヒ。彼の新しい契約は、今週末にでも結ばれるようです。もっとも、将来はまだ未定の部分もあるようで、彼のパパは会社社長らしく（ふ〜ん……。するってぇと、妹は社長令嬢か？）、後を継ぐという話も。山岳ステージでの最後の頑張りアシストや、ドイツ・ツアーで家族や友人たちがやって来たのは、引退を決意していたからもあるのでしょうね。
　二人の引退を受けて、ウルリッヒは日記で、「今日は力を尽くしたよ。この勝利はチームにとっても僕にとっても大切だ。残念ながら逆転は無理だったけど、表彰台に登れるし、ボンのファンに会うのが楽しみだよ。今日はロルフとスタイニーが記者会見を行い、引退を表明した。スタイニーが引退を考えていたのを知ってたけど、公にされたんだ。スタイニーとはルーム・メイトになることもしばしばだったし、一緒によくトレーニングしてた。だからちょっと悲しいよ。彼がチームに残ることになって嬉しい。僕たちは友だちだけど、これからは頻繁に会えなくなるだろうな。ロルフも僕たちと働くことになりそうで、彼の経験はすごく役に立つだろう。火曜日の最終ステージが楽しみだよ。同時に、休みと太陽が楽しみだ」ってなこと。スタイニーがいなくなっちゃって、ヤン、寂しいね〜。スタイニーがいなくなって、ヤンが怠けないか心配（おいおい……）。
　ウルリッヒは世界選手権には出ない見込み。「準備時間が十分に取れるかどうかわからないからね」とのこと。10月2日のチューリッヒ選手権が最後のようです。「調子を保って頑張りたいよ。来期を見据えて、今シーズンはあまり早く終わらせない方がいいと思う」との弁。火曜日にドイツ・ツアーは終わりますが、水曜日はイェンス・ヘップナーお別れレースに出る予定。他に予定されているのは、エリック・ツァベル、イェンス・フォイクト、イョルグ・ヤクシェ、アンドレアス・クレーデン。クレーデンの怪我は順調に回復し、1日2時間ほどトレーニングしているようです。
　ジュゼッペ・ゲリーニ、ダニエル・ナルデッロ、アンドレ・コルフ、ブラム・シュミッツは1年契約を延長。新チーム構想は、来週にでも発表とか。ヤンのツールのために、いいアシストを揃えてやってください。
　ツァベルはドミナ・バカンツェ＆ヴィーゼンホフとの合同チームに行くという噂がありましたが、ドイツの企業ノルトミルヒ（牛乳屋さん？）が、スポンサーに加わるという噂。

【2005.08.22　本日のウルリッヒ】
　ウルリッヒがツールを狙うには、アシスト陣があまりにも駒不足というのが、ドイツ・マスコミのT-モバイル批判。ヴィノクロフの代わりになるオールラウンダーと山岳アシストが必要だというのは、誰もが思いますよね〜。ウルリッヒも「希望は伝えてるんだ。首脳陣が行動してくれないとね」と言っているとか。
　世界選手権に出る可能性は低いもよう。「勝つ可能性が低いのに出ても意味がない」とはマネージャーのウォルフガング・ストロウバンド。「それよりも早くから来年の準備をすべきだ」との意見。今回はスプリンター向けのコースという前評判です。
　さて、ドイツ・ツアー第7ステージ177.5Km、最後は1280mの山を登ってのゴール。結果は……、あたしゃ、もう、ウルリッヒのファンはやめるぞ〜〜〜〜！！！（多くのドイツ・ファンも叫んでおったようですわぁ）。勝ったのはダビダモン・ロットのカデル・エバンス。ウルリッヒは42秒遅れの11位ゴール。ライプハイマーは4位に入り、総合首位は変わりませんが、エバンス、リバティ・セグロスのヤクシェがウルリッヒを抜き、ヤンは首位から1分26秒遅れの5位となりました。「Ullrich konnte nicht mehr folgen」……ウルリッヒ、付いていけない……一体何度、このセリフを今年は聞いたでしょうねえ？（遠い眼差し）、風邪をひいてかなり辛そうだったとは言え……。「ヤンは今ベストのTTスペシャリストだ」とライプハイマーは言っていますが、30KmのITTで1分半の遅れはかなり厳しいでしょう……とほほほほ。
　では、ヤンのゴール後の言い訳を、「雨が降っていて気温が8度は、ほんとに凍えてしまったよ。明日もいいパフォーマンスは大変だと思う。チームは一所懸命頑張ったんだけど、チームのみんな絶好調からほど遠い。ゲロルシュタイナーは強いよ。でも、諦めないからね」。日記では「シュバルツバルドのコースはトレーニング・コースだから、全部知ってる。視界の悪い今日みたいな日は、それが大事だった。でも8度の気温で震え上がったし、風邪が良くならなかった。こんな天気は今年は経験したことがなかったよ。泊まったホテルはゴルフ場が併設していて、とてもきれいなんだけど何も見えなかった。宿泊客たちは夏がどこに行ったんだって具合だった。ライプハイマーはソールダンで強かったから、タイム差を縮めることは期待してなかった。でも、広げられちゃったね。雨のせいで、明日も大変だと思う。でもまだ2ステージ残ってるから、頑張るよ」ってな敗北宣言？　
　ほう、エリック・ツァベルはやっぱりペタッキと一緒のドミナ・バカンツェになるという噂。ただし、ドミナ・バカンツェにドイツのスポンサー・ヴィーゼンホフが加わった新チームになるという噂。

【2005.08.21　本日のウルリッヒ】
　ハンブルグのダリア・ガーデンにはヤン・ウルリッヒという黄色いダリアがありますが（【2004.11.02　本日のウルリッヒ】参照）、ダリア・ガーデンは8月19日に85周年の誕生日を祝ったようです。
　さて、ドイツ・ツアー第6ステージ171.3km、勝ったのはドミナ・バカンツェのマキシム・イグリンスキー。ウルリッヒは集団でゴール、総合に変化はありません。「天気は悪かったし、テンポも速かったから大変だったよ」とウルリッヒ。風邪と腹痛でステファン・シュレックがリタイアしたもよう。2人も減っちゃったよぅ〜。明日も天気が悪く寒いようです。「明日はトレーニングでよく知ってる場所だし、天気は関係ないさ」と発言していますが……。日記では「コンスタン湖を走ったけど、天気が良かったら反対側の僕の家が見えたかもしれないね〜。雨がまたひどくなっちゃったよ。一日中雨の中を走るのは大変さ。最後の火曜日だけは、良くなるらしいけどね。金曜日の夜は楽しかったよ。スタイニーがすぐ近くに住んでるから、家族や友人たちが訪ねてきたんだ。ハードなツアーの気分転換になっていいよ。今日はシュレックがリタイアしちゃった。ツールの疲れに加えて、風邪をひいていたのがひどくなったんだ。彼はツールでも春のレースでも頑張ってたからね。だけど僕たちは明日も全力を尽くすからね」ってなことを書いています。レース後のインタビュー（T-モバイルの独ページで見られます）、ヤン、ちょっと疲れている（熱っぽい様子みたい……）ようで、風邪が良くなりますように、南無南無。
　ドミナ・バカンツェのセルゲイ・ゴンチャールとランプレ・カッフィータのエディ・マッツォレーニがT-モバイルと契約したという噂。

【2005.08.20　本日のウルリッヒ】
　「ヤンのドイツ・ツアー優勝のために全力を尽くすよ」と語っているのはヴィーズことステファン・ヴェズマン、34歳。実際、このツアーではトビアス・シュタインハウザーと共に頑張ってます。「ヤンが3位にいるってことは、戦略の成功さ。後数日は、ヤンを守る役目だ。彼はITTで十分トップに立てるからね。このツアーに備えて、スイスでハードなトレーニングを積んだんだ。その成果が出てると思う。ヴィノがいなくなって、ヤンに対する責任も重くなった。日曜日の山岳はできるだけ彼のそばにいるよ」とのこと。彼はスイス国籍を9月に取るようで、来年もT-モバイルで走るようです。
　風邪ひきのヴィノクロフを何で連れてきたんだ！と文句を言ったら、ウルリッヒが日記で答えを出してくれています。「昨日のレースはすごいレースだったけど、ヴィノと最後に同じチームで一緒に走ったレースでもあるんだ。今年の世界選手権でまた一緒に走るチャンスはあるけど、チーム・ジャージは当然違うからね。長い間のチーム・メイトと別れるのはとても悲しい。でもまたレースやそれ以外で会えるけどね……」。ヤンが一緒に走りたかったのねん？　ヤンとヴィノは、個人的にも友だちです。ヴィノも無理をしてやって来て、いい人ね〜〜〜。またカザフでヤンにウォッカをご馳走してあげてね〜。ヴィノは脱落し、シュレックはちょいと病気（風邪？）だそうで、ハードですね。
　さてドイツ・ツアー第5ステージ219.2km、勝ったのは集団スプリントの結果、ランプレのダニエル・ベナッティ。総合順位に変化はなく、ウルリッヒは56秒遅れの3位（昨日から1秒遅れた？）。

【2005.08.19　本日のウルリッヒ】
　ウルリッヒ、Die Zeitで夢について語っています。ひじょ〜〜に適当にまとめると……。「この数年、ランス・アームストロングが巨大な僕のライバルだった。ずっと彼を倒すことを目標にしてた。彼がいなくなって、僕の夢は彼なしのツールに勝つことになっちゃった。でも、世界一ハードなロードレースの勝利は、僕の夢なんだ。ツールじゃいつも強敵が現れる。もう一度勝利の気分を味わいたい。2位はもう十分だ。苦しみに耐えて、たった一人が勝利の美酒を味わえるんだ。勝利への渇望が、僕の1年を支えてる。11月からすでにその目標に向かって挑戦してるんだ。どのプロ選手もそうで、苦しみに耐えて勝利を夢見てる。山のハードなステージを終えた後、もう止めるって思ってしまう。でも熱いシャワーを浴びた後は、また明日全力を尽くすことを誓うんだ。子供の頃からずっとそうやってきた。スポーツをやって、国のジャージを着て活躍するのが夢だった。壁が崩れた後は、それがツール・ド・フランスになった。母親は僕の情熱に手を焼いてたけど、ロードレースに僕の価値が見出されたことを喜んでる。家族、コーチ達、スポーツ仲間達は、際限なく僕を支えてくれた。だけど、決めたのは自分自身だし、9歳の時の初勝利が心を熱くし、成功への情熱が今も熱くさせてるんだ。
　僕は自分の人生を生きたい。自分の個性を大事にしたい。97年にツールで勝って、すっかりヒーローになってしまった。でも、僕は器用に演じられない。大きな間違いも犯してしまった。2002年と2003年は、問題と闘ってたし、ディスコで摂ったピルで陽性反応が出て、みんなの神話を壊してしまった。僕だって人間なんだ。プライベートがないってことが、重くのしかかってよ。支えてくれたファンには感謝してる。僕自身はシャイだから、誰かにサインをねだるなんてことはできなかったけど、今そうされてるのはすごく嬉しいし誇りに思える。励ましのメールをたくさん貰ってるのも、子供に僕の名前を付けたって聞くのも、とても嬉しい。でも、私生活を騒がれてしまうのも嫌なんだ。だからスイスに引っ越したこともある。ここじゃマスコミに追いかけられることがないからね。長い間ずっと、誰も知らないところでディスコに行ったり食事をしたりワインを飲んだりしたいと思ってた。以前3週間カナダに行った時、2人しか僕を知ってる人に出会わなくて（いや、ニューヨークの5番街で買い物してる写真なんかが、撮られてるんですけど……）、とてもリラックスできたんだ。
　僕は、現在と近い将来のことだけを考えていて、過去にはこだわらない。1、2年後のことだけを考えてるから、どこまでツールで闘えるかは考えてない。喪失感はまだ先だよ。夢の実現のその後で、新しい夢が現れるだろうと思ってる。2002年は2回膝の手術を受けて、まったくレースに出られなかった。復帰できるかどうかもわからなかった。その時に、自転車が僕のすべてだってわかったんだ。あの時に較べたら、夢の実現は不可能じゃないさ。僕はエネルギッシュで、今でも情熱に満ちてる。ただ現在、とても辛い時期で、ストレスと家族との離別が堪えてることは確かだけどね。
　もう一つの大事な夢が、娘のザラが将来に僕を責めることのないようにすること、父親としての関係を大切にして尊敬を得ていたいということなんだ。彼女の母親の尊敬は得られなかったとしても、全身全霊でザラを愛してることを、彼女に理解してほしいんだ。ツールの間も含め6週間、ほんのちょっと顔を見ただけでザラに会えなかった。その後数日、彼女と一緒に過ごすことができた。眠る前に、「パパ、大好き」と言ってもらえたことに、すごく心を動かされた。今はツールの勝利のために普通の家庭ってものを犠牲にしなきゃならないけど、もう勝てないと思った時は身を引いて、もう一つの夢の方に全身全霊を捧げるよ」

　さて、ドイツ・ツアー第4ステージは、2020mの山を越えたあと、2684mのソールダン登りゴール。とてつもなくハードな山岳ステージで、ツール以上という前評判でした。ウルリッヒは何度かアタックを試みるも、勝ったのはゲロルシュタイナーのレビ・ライプハイマー。続いて15秒遅れでゲロルシュタイナーのトーチュニック、ウルリッヒは50秒遅れの3位でした。ヤン、かなり後半で補給食を摂るも間に合わず、ややハンガーノック気味になっていたという意見もあります（ツールでもそうだったけど、最近、油断しすぎてないかえ？）。総合もこの結果を受けて、１位ライプハイマー、3秒遅れで2位トーチュニック、3位に55秒遅れのウルリッヒとなりました。ヴィノクロフは風邪で調子が良くなさそうです（何で連れてきたんだよ！）。「病気がひどくなっていて、完走してくれるかどうか心配」とクンマー監督。結局、棄権となりました。「レビはTTもいいし、ゲオルグも調子がいいよね。でも、これからどうなるかわからないよ」とヤン。ITT30Kmはヤンにとって少し短いけれど、逆転はなるか？！　ヤンの日記では「誰がこんなハードなルートを考えたんだよ！」ってなことです。いや、もっと他にも書いていますが……「水曜日の夕方、チームのスポンサーになってるアディダスの社長（？）が夫人とともにホテルを訪ねて来てくれたんだ。彼はホテル近くに住んでる。古くからの友人でもあり、苦しい時にも僕を支えてくれた（でも、その時に個人スポンサー契約は打ち切られちゃったのよね〜）。ディナーを一緒にして、1時間も話したよ」ってなことですので、もしかすると、ヤンのインナー・ジャージの胸の穴（【2005.07.14　本日のウルリッヒ】参照）が、埋まるかもしれません、注目！　慰謝料、養育費のためにも必要……って、そればっかりか！

【2005.08.18　本日のウルリッヒ】
　ドイツ・ツアーの第3ステージ227.5Km、スプリントを制して勝ったのはランプレ・カッフィータのダニエル・ベナッティ。ウルリッヒも集団でゴール。総合はタンキンクと変わらず、ウルリッヒも23秒差の9位です。「今日もテンポが速くて大変だったよ。でも、天気が良くてよかった。明日っから山で大変だろうね」とのこと。天候が心配されています。マリオ・クンマー監督も「明日が重要なステージだ。ヤンをいい位置に持っていっておきたい。それから、彼が回復しているかどうかわかるだろう」とのこと。ヤンの日記では「ホテルではたくさんのバカンス客と一緒で、バスローブで部屋の前にいる時にサインを求められたよ。でも、感じが良かったらいつでもOKさ。ヴィーズ（ヴェズマン）とクンマーは地域の子供たちからインタビューされるイベントで、いつものジャーナリスト達からの質問と違って、楽しんでた。色々と忙しいけど、それも仕事のうち。今日は長いステージだったけど、総合を狙う連中はみんな明日を睨んでた。天気は良くなりそうだね。明日は前でゴールできる足があればいいと願ってるよ」ってな感じ。ヤンはいい人ですね〜。ゴール後、レポーター達に囲まれながらも被っていた帽子をサインしてファンにプレゼントしたようで、ファンは大感激、「大事にするわ。ヤンはスリムでハンサムで、元気そうだったわよ。でも、ヴィノは静かで顔色が悪かったわね」とのこと。
　今年のヤンはかなり活躍しますね（やっぱり慰謝料と養育費が……）。8月28日はブルターニュのプルエイでレース。他にディ・ルーカ、ヴィノクロフ、ヒンカピーが出場予定のようです。

【2005.08.17　本日のウルリッヒ】
　ウルリッヒはドイツの7月度スポーツ大賞に選ばれたようです。なんじゃらほい？というところですが、2003年の7月にも選ばれていますから、ツールの活躍が評価されたのでしょう、うんうん。2003年カムバックの年には年間スポーツ大賞を受賞しています。なんやかんや言っても、みんなヤンが好きなのです、うんうん。そのウルリッヒ、9月11日のニュールンベルグ・クリテリウムに出走予定。イバン・バッソも出るようですので、稼ぎまくっているこわっぱに、カイザーの鉄拳をふるってもらいましょう（おいおい……）。
　ドイツ・ツアー第2ステージ、勝ったのはミリ単位の差でリバティセグロスのヤクシェをかわしたクイック・ステップのポッツァート。総合トップはタンキンクが守りました。風邪ひきウルリッヒもトップグループでゴールできたようで、25位。総合では26位ですが、首位とは23秒差に縮まりました。
　「タイムをロスしなかったし、先頭集団でゴールできて満足してるよ。最後はハードな戦いだったね。今日は昨日よりもずっと体調が良かった。まだ完全じゃないけど、2、3日で良くなると思うよ」とはヤンの弁。風邪が早く治りますように、南無南無。ちなみに、最後まで先頭集団に残ったのはウルリッヒだけで、T-モバイル弱すぎ！と批判の声が……。ヴィノクロフもひどい風邪をひいていたようで（サンセバスチャンをとり止めましたよね〜）、「コンディションは良くないよ。ドイツ・ツアーは世界選手権の準備と考えている」と発言（おいおい！！　ヤンのアシストをしてくれないのか？！　心はもうドイツを離れちゃったのか(涙））。11分差とずいぶんと遅れています。
　ところでフォイクトとジューリックがCSCと2007年まで契約を結んだようで、ここらへんをT-モバイルにほしいと思っていたあたしゃ、ちょいと残念。まあ、パトリック・シンケビッツがやってきますが。「来年からT-モバイルに行くといっても、ドイツ・ツアーはもちろん勝ちに行くさ」とシンケビッツ。ウルリッヒも「彼が強かったら勝利を狙うのは当然さ」とのこと。別に密約はできていません（まあ、そうでしょうが）。シンケビッツ、クラシックで勝利を狙い、来年のツールではヤンのために走るとのこと。
　ちなみにフォイクトおばさん、「1日だけでもウルリッヒの身体があって、僕の意思があれば、無敵なんだけどなぁ」と発言していました（これって……以前も、ヤンの身体にツァベルの頭があればメルクス以上だって、誰か言ってましたよね〜、誰とは言いませが……とほほほほ）。というわけで、じゃ自転車プロってどこが違うの？と、どこかの大学が調査に乗り出し、何人かの自転車選手を調査したようで、よく食べることという結論になったようで（←なってないって！）、結果は来年初めには出るようです。ヤンはヤンで、自分の身体には不満もあるでしょうけどね〜。1日だけでも誰の身体が欲しい？って聞いたら、ヤンは誰って答えるんだろう？？？

【2005.08.16　本日のウルリッヒ】
　ドイツ・ツアー第1ステージ、アルテンブルグからプラウエンの164.2Km、天候は雨で気温は12〜15度とかなり低かったもよう。勝ったのはクイックステップのブラム・タンキンクで、リーダー・ジャージと山岳賞ジャージをゲット。雨で滑りやすい路面は落車を生み、タンキンクも落車したようですが、プロ初勝利を飾りました。ウルリッヒは3分7秒遅れの集団ゴール、16位のようです。「ヤンは風邪で水曜日から十分に練習できなかった。天候が良くなればいいんだけどね」とルディ・ペヴナージュ爺。寒さと雨を防ぐために特別の厚着でスタートしたようです。
　日記では「スタートは晴れてたんで、ずっとそうだといいと思ってたのに、すごい雨で風邪には良くなかったよぅ。明日からましになるって予報だから、そうなってほしいね。じゃないとソールダンじゃ零下で走ることになりそうだ。みんなで雪合戦しようかなんて言ってるんだよ。今日はゲロルシュタイナーと様子見。タイム差は大きくないと思ってる。明日から総合を狙ってハードになるだろうね。ホテルまでは70Kmもあり、熱いシャワーが恋しかったよ」ってなこと。
　スタート前にZDFのインタビューに答えています。省略すると「ツールじゃチームはよくやったし、3位になれたのは嬉しい。アームストロングを倒すっていう目標が達成できなかったのは悔しいけどね。でも2回落車したのに続けられたのは、すごくラッキーだったと思ってる。いい経験になったよ。痛みに耐え抜けたのも大きかったと思う。アームストロングが引退しちゃったのは残念だけど、彼が決めたことだし、ライバルはまだまだたくさんいる。彼と話したけど、復帰の意思はないと思う。ヴィノクロフが来期からチームにいないのは、すごく悲しいね。ヴィノの代わりはいないよ。でも彼の決断を尊重するし、僕たちはいい友だちさ。彼は才能がある選手だし、人間としても素晴らしい。自分でベストだと信じたことをやったんだ。来年はライバルになるけど、僕は楽しみにしてる。今年のドイツ・ツアーはすっごくハードだけど、ツアーはいつだってハードだからね。山岳は今までに最高で、重要なステージになるだろうね。ドイツ・チームとしてドイツ・ファンの前でやるんだから、名誉であると同時に大変だよ。ドイツのファンは、ツールを見に来てくれてる人たちがそうだけど、熱狂的で素晴らしいさ。チームは積極的に戦って、ファンにアピールしたいね。オーストリアやシュバルツバルドのステージもあり、ツール・ド・フランスの様相を呈してる。T-モバイルの本拠地のボンでも走るから、僕たちには特別なツアーだよ」ってな感じ。

【2005.08.15　本日のウルリッヒ】
　またもウルリッヒのドイツ・ツアー日記が、T-モバイルのページで始まっています（スポンサーの手前、仕方のないことでしょうが、これがツール敗因の一つじゃないかえ？　日記を書いてる暇があったら……）。それによると「まだ風邪をひいてるんだよ。だからRund um die Hainleiteじゃ集団にいて、エネルギーをセーブしたんだ。でも月曜日にはカムバックするよ。少なくとも、木曜日のソールダンじゃ頑張るからね。昨日の夜は、外で食事をしたんだ。普通はホテルで夕食なんだけど、パーティが入ってて一杯だったんで、シュレックがダウンタウンの素敵なイタリアン・レストランを予約してくれたんだ。バスで行けない所だったんで、シュレックのガールフレンドとスタイニーとコルフィとスタッフで、列車で向かった。注目を受けちゃって、不思議そうな目で見られたよ。ハードな日が始まる前のリラックスになったけどね。今日は雨で1時間ほどローラーでトレーニングして、マッサージを受けて、記者会見だ。ドイツ・ツアーは今年はすご〜くハードだけど、楽しみだよ」ってなこと。自身のページの日記では、「Rund um die Hainleiteは、奇妙だったよ。途中で強制リタイア（？）になっちゃって、ゴールで待ってるたくさんのファンのためにも最後まで走りたかったのにね。土曜日、日曜日と雨の中を練習して、風邪をひいちゃって水曜日から抗生物質を服用してるんだ。でもドイツ・ツアーはスタートするし、木曜日までには体調を戻すからね」ってな感じ。う
　ちなみに、ツールで活躍（？）したウル＆ヒルデ号も、ドイツ・ツアーでは活躍するようです。ツールじゃ、ヤンやクローデンよりも人気だったのかも……？　ヒルデ本人は今回のツアーには出走できませんものね〜。なおウル号は、引退後は自動車博物館行きが決定しているとか。
　インタビューでは「薬は服用してるけど、体力を奪うような熱はないから幸いだよ。ツールから体調はいいし、落車の影響であった肋骨の痛みもなくなったからね。僕にとってもチームにとってもすごく大事なツアーだから、勝利を目指して全力を尽くすよ」ってなこと。
　ドイツの気温は低く、記者会見でもちょっと疲れた様相のウルリッヒ、「練習はあまりできなかったけど、ベストを尽くすよ」とのこと。一番厳しい山岳については（2687m登るのねん！）、「スキーをしただけで、自転車では行ったことがない。車で走っただけだ」ということです。


このグラスも
またかっこいい！
 【2005.08.14　本日のウルリッヒ】
　ドイツ・ツアーの山岳は本当にハードなようですね。「スキーのトレーニングに行ったところだよ。すっごく厳しくてどうなるかわからないけど、勝つためにベストを尽くすよ」とウルリッヒ。期待がかかっているだけに、大変です。そんな中、ここ数日のヨーロッパの寒さで風邪をひいたようで（とほほほ……）、抗生物質を服用しているとか。Rund um die Hainleiteにはスタートしますが、「あんまり結果を期待しないでね」とのこと。「月曜日までにはまだ2日間あるから、何とか直すよ」と語っています。
　Rund um die Hainleite、ウルリッヒの言葉通り結果は奮わず、勝ったのはフォナックのグラブシュ。クンマー監督は「病人や怪我人が多くて、チームとしては大変だった。だが、ヤンはドイツ・ツアーには出るよ」とのこと。ヤンはドイツ・ツアーの抱負として、「クレーデンがいないのが痛いね。でもツールで、僕たちはベスト・チームだって証明した。ヴィノクロフもサポートしてくれると思う。彼はプロだからチームの一員でいる限り、全力を尽くしてくれると思うよ」とのこと。

【2005.08.13　本日のウルリッヒ】
　ツールの怪我と疲労からは順調に回復している、とウルリッヒは日記で語っています。現在はトビアス・シュタインハウザーとトレーニング中で、ルディ・ペヴナージュも合流したもよう。土曜日のRund um die Hainleiteに向けて準備し、月曜日からドイツ・ツアーに臨みます。7月には7000通以上のE-メールがあったとか。普通でも3000〜4000通はあるとのこと。ファンの支援に感謝しています。
　なお、Hainleiteのクリテリウムには、ウルリッヒの他にエリック・ボーマン、バス・ギリング、トマス・コネックニー、アンドレ、コルフ、ステファン・シュレック、トビアス・シュタインハウザーが出走予定。当初予定されていたセルゲイ・イワノフ、アンドレアス・クリエは、風邪をひいているヴィノクロフ、息子さんが生まれて産休のゲリーニに代わって、クラシカ・サンセバスチャンに出ることになりました。
　ドイツ・ツアーはジュゼッペ・ゲリーニ、マティアス・ケッスラー、ブラム・シュミッツ、ステファン・シュレック、トビアス・シュタインハウザー、アレクサンダー・ヴィノクロフ、ステファン・ヴェッセマンの予定。「いつもは5月で、ツールのためにセーブしなきゃだめだったけど、今年は全力を尽くせるよ」とヤン。2日増えて9日間となり、山岳はUCIツアーの中で最高峰とか。

【2005.08.11　本日のウルリッヒ】
　ルディ・ペヴナージュ爺、ウルリッヒの個人アドバイザーということで、モバイル・コミュニケイション・ファームと1年契約。「チーム・カーに同乗することはない」とペヴナージュ氏の弁。「T-モバイルのマネージメントと協力して、ヤンの2006年ツール勝利に尽くす」とのこと。ただ、天敵ゴッデフロート氏がいなくなって、少しはましになったのかしらん？
　T-モバイル、来期構想から外れるメンバーは、アレクサンドル・ヴィノクロフ、セルゲイ・ヤコブレフ、エリック・ツァベルに加え、セルゲイ・イワノフ、トマス・コネックニー、ヤン・シャフラツ、トルスタン・ヒエックマン、クリスチャン・ヴェルナーとのこと。ステファン・シュレック、アンドレアス・クリエは2年の契約更新をしました。ブラム・シュミッツは1年契約。「まだ選手を雇う可能性がある」とオラフ・ルドヴィッヒ。若手とベテランの融合を計るようです。

【2005.08.10　本日のウルリッヒ】
　ドイツ・ツアー、エリック・ツァベルはブエルタ・エスパーニャとマドリッドの世界選手権の準備のために出走しないようです。オスカル・セビーリャも、ブエルタ出場のためにお休み。キャプテン・ウルリッヒの重要なアシストは、ヴィノクロフとゲリーニになるだろうと、オラフ・ルドヴィッヒは語りました。
　ウルリッヒはインタビューに答えて「ツールの後で、やっぱりちょっと疲れてるよ。でも、最後の週は調子が上がってきてたから、このまま維持できればいいところまでいけるんじゃないかと思ってる。ただハードなツアーだし、いい選手がたくさん出るからね。山岳ステージとITTが勝負を決めるだろうな。誰が出るかわからないけど、プロ・ツアーに組み込まれたんで、ゲロルシュタイナーも他のチームも、ベスト選手で臨んでくると思う。今年は激しいレースになるだろうね。T-モバイルは、ツールと同じで強い選手がキャプテンになればいいと思う。僕は調子がいいし、いい結果を出したいと思ってる。ツール以後、ヴィノクロフとは会ってないから、彼の調子はわからないよ。ドイツで勝つっていうのはいつでも気分のいいことだし、このツアーに勝つためにベストを尽くしたいと思ってる。ジロとドイツ・ツアーは、まだ勝ってないからね。この後の予定はまだ決めてないから、これがドイツ最後の走りになるかどうかはわからないな。ただ、来年の準備も早くから始めたいと思ってるんだ（！）。ツールがドイツを通った時、観客が熱狂してくれた。ドイツの自転車の人気が高まってて、とても嬉しいよ」ってなことを答えたようです。
　なお、8月28日のフランスでのGP プルエイにも、ヴィノクロフ、ゲリーニ、ケスラー、クリエ、シュタインハウザーとともに出走予定。慰謝料＆養育費を稼ぐために、今年はずいぶんと頑張ります。

【2005.08.05　本日のウルリッヒ】
　ドミナ・バカンツェのイェルグ・ルドヴィック（29）が2年契約でT-モバイルに移籍予定。「夢がかなったよ。パリールーベでヴェッセマン勝利のアシストをしたいし、4回目のツールも狙いたい。オラフ・ルドヴィッヒの期待に応えたい」とのこと。ルドヴィッヒ・マネージャーは「これでジグゾーの1片が埋まったよ。チームに貢献もしてもらえそうだし、鋭いアタックもできる選手だ。若手への橋渡しも期待したいし、自分の目標も追ってもらいたい」とのこと。

【2005.08.04　本日のウルリッヒ】
　ウルリッヒはドイツ・ツアーに向けてスイスで準備。「調子がいいからそれまで保てるようにするよ。チームにとっても僕にとっても大事なレースだからね。でも今年のドイツ・ツアーはタフになりそうだ。ソールダンの登りはガリビエよりもきつい」とのこと。その前にTEAG Hainleiteで走り、その後は8月24日のイェンス・ヘップナー引退レース、8月27日のエッセン、6日後にはラベンズブルグのクリテリウムに出走予定。
　ランス・アームストロング、2003年のツール・ピレネー山岳ステージで観客のサコッシュに巻き込まれて落車した時、「ヤン・ウルリッヒが待たなかった」と本に書いたのは誤解だったし、申し訳なかったとヤンに謝ったと、TVで語ったようです（←うむうむ、当然です）。「今年のツールじゃ、よく話したよ。2003年のことも話した。ヤンが好きだし、ほんとにいい人間だ。彼が強いから、ずっと彼をチームのモティベイションとして使っていた。ディスカバリーに来てくれたらすぐに契約するし、ツールに勝つだろう」とのこと。なお、イバン・バッソについては、「大好きだし、一所懸命やってるし、才能があるし、カリスマ性があるし、ハンサムだし、英語を話す。アメリカで自転車人気を煽るのにいい人材なのだが……」ということ。ううむ……、ヤン、英語、覚える？　そのランス、ツール後にリッツ・ホテルで開かれた引退パーティでもウルリッヒを褒めそやし、彼が素晴らしいスポーツマンでありジェントルマンであると讃えていたとか（←うむうむ、当然です）。
　ヴィノクロフ、ZDFで語る。「リバティは僕を全面的に信頼してくれている。サイス監督のチーム運営も素晴らしいと思う。今年のツールはステージ優勝を2回して、成功だったと思ってる。当初の目標は果たせなかったけど、満足してるよ。これからは山岳の力をもっとつけなきゃだめだけど、それ以外は満足だ。僕はいつも全力を尽くすし、闘えると思ってる。来年は最高のコンディションでツールに臨んで、表彰台を狙うつもりさ。カザフスタン・チャンピオンのジャージは、すごく名誉に思ってるし、かっこいいと思ってるよ」ってなこと。ゴッデフロート・マネージャーは、彼がカザフスタン選手権に出るのに反対だったようで、それを押し切っての出場、勝利ですから、思い入れも強いでしょう。

【2005.08.03　本日のウルリッヒ】
　エリック・ツァベル、マスコミに語る。「ヤンのためのチームにするのは、正しいことだと思う。ドイツじゃすべてのロードレーサーを陰に押しやるレーサーがいる……ヤン・ウルリッヒさ。僕には自分の目標があり、ヤンにはもっと大きなサポートが必要で、僕のようなスプリンターはいる場所がない。ただ、チームを変わることを決心したのは、ツールに出られなかったことに直接の関係はない。がっかりはしたけどね。ツールは一番大きなイベントで、出る価値がある。見るだけだったことで、終わってちょっと嬉しかったさ。HEWサイクラシックは、たくさんの観客がいていい雰囲気で、いいレーサーたちが集まって、僕もプロとして戻ってきたと感じた。まだまだやりたいことはたくさんあるんだ」ってなこと。
　さて、ウルリッヒはロルシュのクリテリウムで勝ったことについて「すご〜く雰囲気が良かったよ。頑張ろうって気になった」。ドイツ・ツアーについては「健康な状態で臨みたいね。それなら勝利も可能かもしれないから。山のステージはハイライトで、全力を尽くすよ。スペインの世界選手権については、まだ考えてない。調子によるね」とのこと。3万5千人の観客でクリテリウムは大成功。ヤンもファン・サービスに努めたようで、TREKのバイクにまでサインしたようで……。

【2005.08.02　本日のウルリッヒ】
　ウルリッヒはLorschのクリテリウムでも、ドイツ若手のマルクス・フォタン、リナス・ゲルドマンを破って勝利。「ファンがたくさんいていい雰囲気だったから、やる気が出たよ」とのこと。慰謝料と養育費を稼いでいます。この後のスケジュールは8月13日にRund um die Hainleite、8月15日〜23日までドイツ・ツアーです。なお、ツァベルの離脱については「すごく悲しいよ。彼はドイツ自転車界の偉大なレーサーだからね」とコメント。

【2005.08.01　本日のウルリッヒ】
　ハンブルグで行われたHEWサイクラシック、急坂で勝負が決まるならウルリッヒ、スプリント争いになるならツァベルと、2人のエースで勝負にいったT-モバイルでしたが、勝ったのはスプリント争いの結果、クイック・ステップのフィリッポ・ポッツァート。2位もクイック・ステップのルッカ・パオリーニで、僅差の1ー2フィニッシュ。コンディションは雨で「ハードだったよ」とウルリッヒ。「エリックが追いついてくれることを願ってたんだけどね」とスプリント・ダメダメのヤンの願いは虚しく、ツァベルは追いつけませんでした。「僕としては満足してるけど、チームとしては残念だ。スプリント争いに絡む足はなかった」とのこと。マリオ・クンマー監督は「チームはよくやったが、結果としては残念だった」との弁。ヤンは12位、ツァベルは16位に終わりました。
　そのツァベルはT-モバイルを出る決心をしました。引退後のポスト提供も契約に含まれていましたが、合意には至らなかったとHEWサイクラシックの後に発表がありました。「非常に残念だが、新しいチャレンジをしたいそうだ」とは次期マネージャーのオラフ・ルドヴィッヒ。「合意に至らなかったのは非常に残念だし、100％テレコムとT-モバイルに捧げてきたから決断は辛かった。新しいチームとはまだ契約をしていないので、名前を明かすわけにはいかない。9月1日までには、明らかにするつもりだ。チームは理解してくれたので、今年1年はチームの勝利のために全力を尽くす」とツァベル。チーム提示は2年契約ということと、契約金額についてもかなりの差があったとの噂で、ツァベルはもっと評価してくれてもいいのにと思っていたとかいう噂。ツァベル自身はT-モバイルのページで「T-モバイルとの契約更改は、お互いに何点か合意できないところがあった。でも、チームとはいい状態で別れることになった。詳細は言えないが、金額的なことじゃない。他に魅力的な契約を感じたので、そちらを受けることにした。今年のツールに出られなかったのは辛かったけど、そのことが原因じゃない。それはもう過去のことさ。今後のチームについては、後から発表するよ。今年はHEWの後、ツール・オブ・ベネルクス、ブエルタ・エスパーニャ、マドリッドの世界選手権に出る予定だ。ツールに出なくてTVなどでレースを別の面から見られたのは、楽しくて役に立つ経験だった。引退後のこともイメージできたしね。T-モバイルにもう帰らないということはないけれど、後3年は続けてみようと思ってる」とのこと。「ツァベルはまだツールでステージ優勝できるし、マイヨ・ヴェールだって狙える。いい決断だと思うよ」とは、ヤンの天敵（？）のマルセル・ビュストの談。

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